IT系個人事業主のためのマイナンバーの勉強会に行ってきました。

2016年02月03日

先日、IT系のフリーランス向けのマイナンバー勉強会に参加しました。
私自身が会社登記をしていない個人事業主のデザイナーですので、同じような立場の人が、この先気をつけるポイントなどをまとめてみました。
確定申告はフリーランスになってから15年、ずっと青色申告でやってきましたが、税金に関しての専門家ではないので、もし間違いがあったらご指摘ください。

今回の勉強会は、千貫りこさんと山本和泉さんが主催してくださいました。

【千貫りこさんのブログ】

マイナンバー講座を開催しました

お話くださったのは、ベテラン税理士の石井先生。

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マイナンバーの利用・提示について

私たちは、これからいろんなところでマイナンバーを求められる機会が増えると思われます。
そんな時気をつけなければならない事は・・・

利用目的をきちんと知らされない状態でマイナンバーの提示を求められても、応じない。これ重要!!

たとえば、どういう理由で提示が求められるかというと・・・

利用目的の例
  • 源泉徴収票に記載するため
  • 健康保険・厚生年金保険届出事務などのため

一般的には、今のところ利用目的はこのくらいです。
他には、銀行の特定口座を使っている人は、マイナンバーの提出が求められることがあります。これは、銀行には特定口座利用者のマイナンバー提出義務があるからです。

今現在は稼働していませんが、今後は病院の個人カルテなどの医療情報とマイナンバーを結びつけたり、マイナンバーの「個人番号カード」に健康保険証の機能を持たせる施策も行なわれるようです。
病院でマイナンバーの提示を求められるようになる日も近いかもしれません。

【関連リンク】
>>医療情報に個人番号導入へ マイナンバーと連動 厚労省

これ以外の目的でマイナンバーの提出を求められたら、疑う事も大事ということを、講師の石井先生は仰ってました。
たとえば
お医者さんや学校からマイナンバーの情報提供しろと言われたら、「それはどうして必要なんですか?何に使うんですか?」と聞いてみましょう。

先日、ツタヤがマイナンバーの通知カードでの本人確認を行なっていたとして問題になっていましたが、これは論外。行政と関係のないところで身分証の代わりとしてマイナンバーおよび通知カードの提示を求められたら、要注意です。

【関連リンク】
>>ツタヤ、マイナンバーを本人確認に使用 国の求めに反し

マイナンバーの保管と廃棄について

従業員が退職したら、その従業員のマイナンバーは、速やかに廃棄しなければならないそうです。
私は単なる個人事業主で従業員もいないので、マイナンバーを管理する必要はありませんが、取引先の会社は年間数十件あるので、源泉徴収する会社それぞれに対して、マイナンバーを知らせなければなりません。(正しくは、求められたら提示する必要があります。)

かといって、一度で取引が終わるのか、数ヶ月・数年たってから再度依頼があって取引がもう一度始まるのかはわかりません。という理由から、おそらく受け取った書類を廃棄しない会社は多そうな気がします・・・
ちなみに帳簿・書類は7年間の保管義務があります。履歴書にマイナンバーが記載されていたら、その部分だけ切るとか削除するとかして、履歴書だけ残すのはOK。
シュレッダーが売れてるらしいので、さらっとリンクを貼っておく。

個人事業主が覚えておくべきポイント

  • 源泉徴収を引いて外注先に報酬を支払う会社は、外注業者のマイナンバーを管理する
  • 年間5万円以上の取引がある場合、報酬を支払う側は請負い業者のマイナンバーを管理する

これは守るべきポイントなのだけれど、今のところ、きちんと遵守できなかったからといって罰則は特にはないらしい。
でも個人事業主で、サイトの制作などを請負っているデザイナーやエンジニアは、取引先から年間5万円以上の入金がある場合には、自分のマイナンバーを知らせる必要があるってことだけは覚えておいた方がいいかもしれません。

(この「5万円」の基準が本当に正しいのか?このあたりは、詳しく調べきれていません。)

さらに、自分自身が外注先に対して、源泉徴収を差し引いた金額を入金する側の立場になったら(源泉徴収義務者となったら)、マイナンバーを管理しなければならないので、それはそれで大変ですね。

源泉徴収を引く会社と引かない会社

私はいろんな会社のサイト制作を請負っているのですが、報酬から源泉徴収を差し引く会社もありますし、請求書の金額をそのまま振り込む会社もあります。
フリーランスとして独立したばかりの頃には、この違いがよくわからなかったのですが、取引先の相手が、「源泉徴収義務者か否か」で決まるようです。

実際には、私が確定申告するときに相殺して足りない分は追加で私から支払いますし、多く徴収されていたら後から還付されるので、個人事業主の立場から言うと、源泉徴収はされてもされなくても結果は同じ(税金として支払う金額は同じ)と考えています。

取引先が経理部門もある大きな会社なら、源泉徴収される場合がほとんどですが、相手も個人事業主だった場合、源泉徴収しないことが多いと思います。

このあたり、よくわからない方は下記の記事をお読みください。

【どうして源泉徴収が必要なの?】

【関連リンク】
【完全版】5分で理解できる源泉徴収の仕組みと全体像|経理・税務の基本知識

会場で出た質疑応答のまとめ

Q:源泉徴収義務のない個人事業主(プログラマー)なのですが、その場合は、「取引先にマイナンバーを伝える必要はない」と考えて合っているでしょうか?

A:「報酬、料金、契約金および賞金の支払調書」に該当する業種としては、IT関連の個人事業主だと「デザイナー」が該当します。
「プログラマー」だと業種として当てはまらないそうですが、源泉徴収額を0円として計上したりするので求められる時があるとのこと。

つい最近知ったのですが、「デザイン費」だと源泉徴収されて、「サイト制作費」だと源泉徴収なし、という話を聞いた事があります。私のように両方やる場合には、請求書に「デザイン費」と書くと10%差し引かれて損してしまうということでしょうか!?むむむ・・・

Q:マイナンバーを依頼主に伝える場合、メールで送信してもいいの?

A:これは電子的処理、つまり、メール、またはFAXでの「取得」も問題ないと考えます。
この場合、当然ながら、電子的処理の場合、データの暗号化やパスワードによる保護対策とFAXによる取扱いは誤送信対策や特定個人情報の事務取扱担当者に限定する等の対策をとることが必要です。

Q:これまでは確定申告を旧姓で行ってきたが、マイナンバーが導入されると、本人確認において不一致が生じてしまう

A:これは先ず、本来、個人の確定申告は現行法規上は戸籍、住民票の氏名によることになっていることから、どのような経過で「旧姓」での申告がなされているのかの確認が必要であり、それによりマイナンバーとの不一致の問題について、平成28年分の申告の際に添付する本人確認書類を税務署に説明することになると考えます。

私の確定申告

実は私、確定申告を16年間ずっと旧姓で行なってきました。
最初の確定申告をしたのは、まだ結婚前で、結婚した年に青色申告会で名前をどうするか相談したときに、「源泉徴収票や銀行口座の名前と統一されているのなら、今までどおり旧姓のままで確定申告できる」と言われて、そのままにしてきたのです・・・。

結婚して変わった名字の漢字が旧字体であり、手続きの際にいろいろ面倒だったために、通称として旧姓を使い続けてきました。実際には、確定申告書類の旧姓の横に戸籍上の名字もカッコつきで記載してきた、という状況です。

今回マイナンバーが実施されたことで、ここに不一致が生じてしまうために、銀行口座の名前変更をしなければ、とか源泉徴収票を発行する会社に、都度旧姓と戸籍上の名字を提示しなければ、などの問題が浮上してきました。
このあたりは、今年2月の確定申告時は今まで通りで大丈夫なはずなので、来年以降どうするべきか、青色申告会に行ってまた相談してくるつもりです・・・。

2016年3月8日 追記

結局、屋号を変更するのが一番簡単な方法だろうということに落ち着き、屋号を「ピクセルデザイン」から「PixelDesign松尾祥子」に変更しました。文字数が多くて長くなってしまいますが、確定申告は戸籍上の名前でしなければならないし、仕事の名前を変更したくないので、これが一番妥当な解決策なのかもしれません。

屋号を変更するために、届け出を変更する書類を書かなければいけないのかと思いきや、そこら辺は全然適当でいいみたいです。届け出は特に必要ないって税理士さんに言われました。


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