我が家の息子は現在高校2年生です。
周りのママ友と受験に関しての話をする機会も増えてきました。
息子はかなり明確に自分の学びたい分野がハッキリしており、進路に迷うことはあまりなかったのですが、これはかなりレアなケースかもしれません。
「本人は受験するつもりだが、大学に行って何を学びたいのか明確な目標がない」ということでモヤモヤしているご家庭は結構多いようです。
実は私自身も、まさにその通りで「なんとなく偏差値の高そうな大学を目指す」受験をした人間でした。
行き当たりばったりの母親
私は絵を描くのが好きだったけど美大に行くほどの熱意もなく、大学に行くなら社会学とか心理学をやりたいと後付けで学部を選び、結局大学では演劇にハマり、勉強はほとんどせず。就職も希望していた業種はことごとく落ちて、「学生時代に通っていた高田馬場にある会社」というだけの理由で面接に行った企業に就職したという、まさに行き当たりばったりの人生。
なので子どもの進路に関しては何か助言することはできない、と最初から割り切っていた母親でした。
ただし子どもが「大人ってつまらなそう。社会人になりたくない。」と言うようになってしまうのだけは避けたいと思っていたので、私が楽しく働く姿をずっと見せてきました。そして「あなたには学校と家庭以外の場所がまだまだある」、ということを知る機会をできるだけ作るようにしました。
弱みを見せた方が、お互いにラク
私が子育てをしながら意識していたことは……基本的に「その日あったことを包み隠さず話す」です。
自分が育った家庭では、父親が毎日どんな仕事をしているのか、あまりよくわかりませんでした。
でももっと、どんな仕事をしているのか、日々何を考えて働きに出ているのか、知りたいなあと思っていました。
私はフリーランスで、ずっと自宅で仕事をしているので、息子としては幼い頃から「母はパソコンに向かう仕事」ということだけは理解していたみたいですが、対等に話ができるようになってからは、仕事内容の話をわりと詳細にするようになりました。
新しい仕事を受注した!とか、こんなジャンルの勉強を今しているとか。
ITのコミュニティ活動の中で何かイベントや勉強会があれば、現場に連れて行ったり、ちょっとしたコーディング作業を頼んでアルバイトをさせたりもしました。
私の仕事がうまくいかないことがあったて落ち込んだりしたら、あまり隠したりせずにその都度愚痴を吐き、息子に助言を求めたり、ということも。
これは「働くこと・社会と関わることがどういうことか」を理解するのに、結構役立ったんじゃないかなと思います。
一人前に扱うこと = 子供扱いしない = 尊重すること
親から「今こんなことで困ってるんだー」って相談されたら、子どもって嬉しいんじゃないかな?
そして意外とまっとうな答えが返ってきて、親の方も妙に納得してしまったりするんですよね。
それに、「信頼できる人に自分の弱みを見せることのできる人」は、いざというときに助けてもらえるだろう、という気もします。