子どものサッカー合宿に保護者として参加して感じたことは「その場の状況に対応し、生き抜く力」

2014年08月18日

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経緯

2泊3日で子どものサッカー合宿に行きました。
私は合宿委員として参加しまして、主に課せられた仕事は、練習中の子ども達の世話(水分補給の準備や体調の悪い子の対処など)や、生活全般の手伝い(食事の配膳、お風呂の準備など)です。
夜は子ども達を寝かしつけた後、コーチや保護者たちの「反省会」と称した飲み会がありまして、私はお酒を全く飲まないこともあり、初日は「反省会なんてめんどくさいなあ。疲れているんだから業務連絡だけして、さっさと寝たいのに」と思っていました。

体育会系ノリのコーチ達についていけないだろうなあ、と思っていたのと、普段接する事のない保護者さんたちと、何を話そうかなあ・・・みたいな感じでした。
しかし、元来「初めて会う人と話す」のは、嫌いではない私。
仕事柄、様々な職種の人と会いますし、人間観察をするのも好きですので、初めて会ったときに「この人はどんな人なのかな」というのを探りながら話をするのが、わりと好きです。

宿舎のおかみさんについて

事前に聞いていた噂

去年・一昨年の合宿委員さんからは、宿舎に関してあまりよくない話をたくさん聞いていました。

  • 宿舎のおかみさんが大変厳しい人で、委員達は子ども達が粗相をして怒られないように細心の注意を払わなければいけない
  • おかみさんと直接会話をしてもいいのは、委員長のみ。他のヒラ委員は委員長の指示で業務に徹し、決しておかみさんに「〜してくれますか?」などと交渉してはいけない
  • 出される食事が美味しくないため、全部食べることができない子が続出
  • サッカーの練習場所にある蛇口から出る水は、井戸水を使っているため茶色い水が出る

など。話を聞いていた当初は、「えーっ、そうなのかあ、嫌だなあ」と漠然と思っていましたが、実際行ってみると至極当然のばかりで、私としては宿に不満はほとんどありませんでした。強いて言えば、子ども達の入浴を手伝ったときのお風呂がカビ臭かったことくらい。宿の名誉のために付け加えておくと、保護者が使う女風呂は、狭いけれどもカビ臭くはありませんでした。

実際に体験して感じた事

宿舎のおかみさんに話を通すのは合宿委員長の役割になっていて、私は横で見ていただけで直接おかみさんと話す機会はありませんでした。しかし実際に目の当たりにした彼女は理不尽な要求をするわけではなく、ひたすら的確に仕事に徹しているように感じました。
たとえば、ご飯をよそう茶碗は、人数分ピッタリの数提供されます。みそ汁ひとつにしても、人数分ピッタリに作ります。
子どもが誤ってこぼしたりしても、かわりのみそ汁は出てきません。そのかわりご飯は、おかわり自由。腹ペコの子ども達の食欲を十分に満たしてくれました。
食べ物アレルギーの子どもに対する対応も完璧で、事前にアレルギーのある子どもの食品を伝えておけば、それは完全に除去したメニューにしてくれました。

食事の配膳をしたり、お風呂に入る時にバスタオルを床に敷き詰めて、最後に掃除をする、これらの事は私たち保護者が行ない、布団を敷いたり、使った後はきちんとたたんで決まった場所に置いたりするのは子ども達の仕事です。
でもこれらは合宿をする上で至極当然のことであり、格安で大勢が泊まる民宿に、過剰なサービスを期待してはいけません。
食事に関しても、噂に聞いていたほどには美味しくないというわけではなく、「合宿専用の民宿なんだから、このくらいかな」という感じでした。

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そのくらいでないと宿舎のおかみは務まらない

合宿所にやってくる子ども達および保護者達は、リゾートホテルのお客様ではありません。
肉体的・精神的な鍛錬を目的として共同生活を強いられるためにやってくるのです。
そういう風に割り切ると、不便で理不尽なことが多い合宿生活も、なんだか楽しくなってきました。
いかに効率よく課題をクリアーするか、頭を巡らせて他のお母さん・お父さん達と協力して一致団結する事が、どんどん楽しくなってきたのです。

ひ弱な都会の子ども達

自分の子どもは、放課後塾に行く以外の時間はゲームをしたり漫画を読んだり、テレビをダラダラ見るのが好きな子です。都会のど真ん中で生活しているとはいえ、サッカーできるグラウンドも、セミ採りができる公園もあるにもかかわらず、暇な日はひたすらゲーム三昧の日々。もっと外に出て活発に遊べばいいのに、、、と親としては思うのですが、「これだけ娯楽がいっぱいあるんだから、仕方ないかな」とも思っていました。

そんな中で土日のサッカー練習を休みたい、と言い出すことは滅多になく、毎週末のサッカー練習に通い続けていました。

合宿中には、お母さんの立場からいろいろなお世話をしました。

  • 嫌いなものが多くて、食事を完食することができずに苦戦する子
  • ハードな日中の練習のせいもあり、胃腸が弱くて消化しきれず夜中に吐く子
  • 大人も頭痛や腹痛、下痢など体調を壊す人がごく少数いた

私自身も、熱さにやられたのか初日は頭痛が続いていました・・・

普段の考え方と合宿生活での考え方

食事を無理矢理食べさせることについて

普段、家庭の母親は子どもの好き嫌いを考慮して、できるだけ好みの食事を作ろうと心がけるものです。
しかし、合宿ではそうはいきません。

「納豆と焼き魚、梅干しが嫌い」
    ↓ ↓ ↓
「臨機応変に対応してあげよう」
    ↓ ↓ ↓
「その子の食べられる食事を提供する or 残しても構わない」

こういう考え方は、合宿では認めません。
出されたものをすべて食べさせます。食べ終わる子をみんなで待って、励ましたり、最後まで居残りさせられても、コーチが横について励まします。

嫌いなものを無理矢理食べることに、何の意味があるの?

子ども達が食べ終わった後の後片付けをするために、私も最後まで残って、食べ終わるのを待っていたのですが、その時に子どもがこう言いました。

「こんなことして、一体何になるの?」

「嫌いなものを無理に食べる必要はない」そういう姿勢の家庭は数多くあると思います。健康に育つことが大前提であり、嫌いな梅干しや納豆を食べなくても、十分に生きて行けます。実際、小学校の給食でも、昨今では昼休みまで居残りで給食を食べさせる、ということは少なくなっているようです。

そんな中、私が出した答えはこうです。

自分の出来る事よりも、少しだけ困難なことに挑戦する姿勢が最も大事

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ほんのちょっとだけ厳しい環境の中で、自分なりに生き抜く力を得る

それが、合宿に行くことの最大の意義だと思っています。

  • 炎天下での厳しい練習に堪え兼ねて、疲れたと不満を言う子
  • 大人数で生活することに慣れず、ルールを守れない子

いろんな事に不満を感じ、ストレスを溜めるのは子どもだけではなく、保護者も同じです。

今は安心・安全な親元で幸せに暮らす子ども達ですが、
大人になった時の「生きる力」を身につけさせることが、親の使命
だと思っています。
将来、地方や海外で不便な生活をすることになるかもしれません。
理不尽なことだって、いっぱいあるかもしれません。
また、見知らぬ人と一緒に生活する術を身につけることも大事です。
自分の立ち位置をその場・その場でみつけ、周囲の人と不和をおこすことなく、協調して行動することができるように。
何か問題があれば、知恵をしぼって解決方法を探したり。
さらにもっとすすめば、周りの人をまとめるリーダーシップも学べれば御の字です。

筋肉痛はなぜ起こるの?

合宿から帰った夜、息子が「走りすぎて足が痛いよ。どうして筋肉痛になるの?」と質問しました。
それに対して夫がこんなふうに応えました。

「筋肉の繊維はタンパク質でできていて、厳しい運動をすると、この繊維の一部が断裂を起こす。それが原因で起こるのが筋肉痛。だけど、人間の身体は、壊れた細胞を修復しようとして、さらに強い筋肉を作ろうとする。だから筋肉痛がたびたび起こっても、それは次により強い筋肉を作ろうとしている証拠の痛みなんだよ」

それを聞きながら、私は「合宿に参加することの意義」も筋肉痛みたいなものかな、と考えていました。

酷暑の炎天下の中、ひたすら辛い練習に励む。
普段、嫌いなら食べなくてもいい野菜やおかずを、努力することで克服する。
家族以外の他人と一緒に寝食を共にすることで、協調性を学ぶ。

参加する保護者にも新しい出会いがあり、私自身も学ぶことがたくさんありました。
休日返上のボランティアで子ども達にサッカーを教えてくれるコーチ陣の信念を理解することができたし、病院の婦長さんをしている合宿委員長がテキパキと周りに人に指示を出して全体を回していく様子をそばで見る事ができたのも、今後自分自身の仕事に生かせるような気がします。

非日常の合宿生活を終えて、今思う事

私はサッカーをして走り回ったわけではありませんが、帰宅した日は極限までの疲れで泥のように眠りました。
次の日は郊外で午前中から打ち合わせがあり、いつもの日常に戻りましたが、通勤電車の中で前日までの3日間を振り返りながら、「ものすごい達成感」を感じました。

中学は水泳部・高校では陸上部、と個人競技のスポーツばかりをやってきた私ですので、「チームで行動し、やりきった時の達成感」というものそれまではあまり感じたことがありませんでした。しかし大学では演劇サークルに所属し、役者と共に音響や照明や舞台美術などを作り上げて行く過程で、「チームプレイの良さ」を学びました。全力でひとつの目標に向かい、チームの結束を強め、最後に全員で各々の成長を喜び合う、これは本当に素晴らしいことです。

現在、WordPressコミュニティで活動し続けているのも、演劇をやっていた時の経験が大きいのかも知れません。

これからも、「ちょっとだけ困難な事」を克服していきながら、がんばっていこうと思います。


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